後鼻漏の治療記 後鼻神経切断術 アレルギー性鼻炎

後鼻神経切断術を受けた話④~手術結果とまとめ~

投稿日:2018年6月18日 更新日:

こんにちは、結生です。

前回は鼻のクリニック東京で後鼻神経切断手術を実際に受け、退院するまでのお話しをしました。

今回は手術後の処置とその後の経過についてお話しします。

 

【これまでの流れ】

  1. 後鼻神経切断術を受けた話①~初診~
  2. 後鼻神経切断術を受けた話②~手術までの流れ~
  3. 後鼻神経切断術を受けた話③~手術当日~

 

手術後一週間

マスクは必携

前回の話と重なりますが、手術後一週間は両鼻いっぱいに詰め物が入っているため、ほぼ口呼吸のみの生活となります。屋内・屋外問わず、口腔内の乾燥を防ぐためにも、ウィルス対策のためにもなるべくマスクを着用して過ごしました。手術にあたってクリニックから特にマスクを用意しておくようには言われませんが、必携です。

赤い後鼻漏

当時、私は慢性的に後鼻漏があり、手術後も出ていました。

後鼻漏って何?という方はこちらをどうぞ。

ただ、詰め物が入っている影響か、普段より量は少なかったです。そしてその後鼻漏が真っ赤だったんです。おそらく、施術箇所と後鼻漏の分泌される部位が重なっているからだと思われます。普段の後鼻漏は透明~白濁色ですが、この時は完全に真っ赤です。この後鼻漏が赤く染まる現象は、手術直後~一週間後くらいをピークに徐々に元の色に戻りましたが、術後およそ1カ月以上続きました

早く詰め物が取れてほしい一心

この術後一週間は詰め物のストレスが大きく、日々、詰め物が取れる日をカウントしてましたね。鼻呼吸ができないため食事も味気なく、集中力にも欠けるためせっかくの一週間の休みなのにやりたいことがあまりできませんでした。

 

術後処置

ようやく長い一週間が過ぎ、2014年11月12日、術後処置で詰め物を抜く時がきました。

詰め物を抜く

午前11時半、クリニックに到着。外来のフロアではなく、手術のフロアで詰め物を抜く処置をします。診察台に横になると、先生が鼻から詰め物を一つずつ抜いていきます。この時分かったのですが、片鼻につき詰め物が3つずつ、計6個も入っていたのです。しかも一つが印鑑と同じくらいの大きさです。それが6個。それは鼻腔がパンパンになりますよね。

この詰め物を抜く時の不快感が独特で、痛みは我慢できないほどではないのですが、すごく嫌な感じです。それでも1本ずつ抜かれる毎に鼻が通っていくのが分かります。すべて抜くのに1、2分くらいだったと思います。

一週間ぶりの通気

鼻が通るってすばらしい」って心から思いましたよ。詰め物を取ったことで直後はじんわりと痛みがありますが、一時間もすれば気にならなくなります。また、レーザー治療の後のような鼻腔の詰まりもなく快適です。この時点では手術そのものの効果は分かりませんが、詰め物が取れて鼻で呼吸ができるというだけで幸せでした。

ちなみに私はこの術後処置の後にちょっと事件があって、片側の詰め物を再び詰めることになり、両鼻が貫通するのは更に一週間後となるのですが、それでも片側が通るだけで生活は劇的に楽になりました。

後鼻神経切断術の術後に大出血した話はこちらです。

手術後の注意

当時の資料を見ると、術後の注意点として以下のようなものが挙げられています。

  • アルコールは4週間禁止。
  • 入浴はして良いが、長時間の入浴は出血の可能性があるので控える。
  • 洗髪は1、2日様子を見てから始める。
  • 通勤・通学は医師の指示で開始する。
  • 運動・水泳は原則4週間禁止で、医師の許可が出てから開始する。
  • 飛行機の利用は1カ月禁止。

こう見ると、前回の記事での手術直後の対応を含め、多量出血に対して非常に注意を払っているようです。

一カ月飛行機の利用禁止という旨は遠方から来て手術を受けたい方は注意が必要かもしれませんね。

 

手術の効果は?

私は幼少期から30年くらい慢性鼻炎を患っていましたので、それまでは常に左右反復性の鼻閉があり、また鼻汁も多かったため、常にティッシュが手放せない生活をしていました。レーザー治療を2年に一回受ける事でこれらの症状はある程度は緩解しましたが、根治はしておらず体調や時期(花粉症の時期など)によっては症状が出ましたし、時間の経過とともにレーザーの効果が弱まっていくことは実感していました。

手術後、4年経っての感想

結果から言うと、慢性鼻炎に対してはドラスティックな効果を実感できました。具体的には

  • 4年間、ほぼ鼻詰まりしていません。
  • 日常生活ではほとんど鼻をかみません。

当然、切断手術の後はレーザー治療は一切受けていません。これはもう、劇的な生活の変化です。そしてレーザー治療が時間の経過とともに効果が弱まるのに対し、後鼻神経切断術は効果が持続するため、術後4年経った今でも効果は変わりません。今後長い時間経過の中では効果が弱まる場合もあるそうですが、私の場合、4年間では全く弱まった感はありません。術後の効果の持続性に関しては今後も報告していければと思います。

二次的な治療効果

鼻閉と鼻汁が収まり鼻の通気が良くなることで二次的に起こる変化として

  • 集中力が高まる、頭重感が減る。
  • 嗅覚が良くなる。
  • 鼻の通りが改善され、嗅覚が良くなることにより、食事の風味が増す。

などが実感され、結果としてQOLが高まりました

花粉症への効果は?

この手術の効果は鼻のアレルギー反応が抑制されるだけなので、アレルギー体質そのものが治るわけではありません。そのため、花粉症の時期には、鼻以外の目や喉の症状は出ますし、若干ながらその時期だけ鼻水がでることはありますが、症状そのものは今までよりはるかに楽で、薬を飲めばほぼ気にならなくなります。私は今まで春が近づくと憂鬱になったものですが、この手術を受けてから春の空気や新緑を心から楽しめるようになりました。

後鼻漏への効果は?

先述した血液が混じったと思われる赤い後鼻漏が一カ月ほど続いた後、今まで通りの透明~白濁色の後鼻漏に戻りました。残念ながら、後鼻漏は多少減ったと思われますが、根本的にはあまり変わりません。やはり鼻汁と後鼻漏は別物なのだという確信を得ました

それは何故かと申しますと、後鼻漏が赤くなっていたひと月、鼻をかむと出る鼻汁は透明だったからです。後鼻漏が鼻汁由来であれば、鼻をかんだ時の鼻汁も赤くなっていなければおかしいですよね。鼻をかむと出る鼻汁は透明、喉に流れる後鼻漏は赤い。つまり鼻汁と後鼻漏はそもそも別物、分泌している部位が違うと考えるのが自然だと思います。

慢性鼻炎、アレルギー性鼻炎が原因で鼻汁が後ろに流れ込む種類の後鼻漏ならば大幅な改善が期待できると思われますが、慢性上咽頭炎などが原因でより奥部からの後鼻漏が出ている私のような体質の場合は、改善はみられませんでした。

 

まとめ

治療効果について

  • 慢性鼻炎、特にアレルギー性鼻炎への効果は劇的。鼻閉・鼻汁が格段に減る。
  • アレルギー体質そのものに変化はないが、鼻のアレルギー反応が抑えられることで花粉症も楽になる。また、症状が出ても薬でコントロールしやすくなる。
  • 慢性鼻炎、アレルギー性鼻炎が原因の後鼻漏には効果があると思われるが、上咽頭炎が原因の後鼻漏には効果がない。
  • レーザー治療とは違い、効果が長く続く。
  • 鼻炎が原因の集中力の阻害や頭重感といったものから解放される。
  • 鼻の通りが良くなることで嗅覚が増し、食事の風味が豊かになる。
  • 結果としてQOL(quality of life = 生活の質)が大幅に向上する。

費用のおさらい(三割負担、概算)

  • 治療方針決定まで(初診料・再診料・処方薬等)=¥10,000くらい
  • 手術前検査=¥10,000くらい
  • オリエンテーション=¥3,000くらい
  • 手術費用=¥80,000くらい(高額医療費制度利用
  • ホテル宿泊費=¥10,000くらい
  • 術後検査費用=¥7,000くらい
  • 合計=¥120,000くらい(交通費や食費などの雑費は含まず)

治療を終えて

手術の準備期間に約2カ月、施術とそれに伴う休職が10日間、費用は10万円超と時間的にも経済的にも負担の大きい手術でしたが、結果から言うと私は心から受けて良かったと思っています。負担が大きいとは言っても、入院を伴うわけでもなく基本的には自宅療養ができるわけですし、得られた治療効果から考えると費用対効果は高いと思っています。

後鼻漏や不定愁訴といった症状の根治には後の上咽頭炎の治療(Bスポット療法=EAT)を受ける時を待たなければならないのですが、この手術によって30年来の慢性鼻炎を克服できたことは私の人生において大きな分岐点となり、その甲斐あって今家族と一緒に前向きに生きていくことができています。私はこの手術と出会えたこと、そしてその施術を完璧にこなしてくれる鼻のクリニック東京に巡り会えたことに感謝しています。

 

術後の副作用・後遺症についてはこちらにまとめました。

慢性鼻炎・アレルギー性鼻炎でお困りの方、後鼻神経切断術の施術をお考えの方に、この記事が少しでもお役に立てたら幸いです。

ありがとうございました。

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結生(ユウキ)です。

幼少期からの鼻疾患をこじらせ、慢性鼻炎・慢性上咽頭炎と共に生きた30年と、それを克服した治療の記録を綴ります。

後鼻神経切断手術、レーザー治療、Bスポット療法の体験記を段階的に記事にしています。

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